クリア・スカイ
「そして、私の予想は当たって……ほたるは学校の屋上にいました。凄く寒いのに、彼女はなぜか白のワンピースでした。私が着ているようなものじゃなくて、もっとひらひらしたお嬢様みたいな可愛いもので。
そんな姿で、屋上のフェンスの先にいて……そんな状況で私に笑いかけて、ありがとうって言って…………飛び降りました。飛び降りて、落ちていったんです」
「そんなことが……」
「幸い、奇跡的に彼女は一命を取り留めました。落ちたところが柔らかいところだったみたいで。……でも、意識は戻らなくて。今も彼女は、病院で眠ったまま。彼女の時間は、あの時から一秒も動いていません」
声が震える。涙がでそうになる。それをぐっとこらえると、喉に変な感触が残る。