クリア・スカイ
〈――僕を最初に見つけてくれたのは、元気いっぱいの男の子だった〉
心の中に不安の芽が生えた時、聞いたことのない声が頭の中に響いてきた。小学生くらいの男の子のような高めでの声で、おとなしい話し方だ。
駆の手がぴくっと動き、力が入っていく。ああ、きっと駆にも聞こえているんだ。ほたるのネックレスの声が。
――そして、私達はどんどん不思議な世界に入っていく。
真っ黒だった視界は、ゆっくりと鮮明な景色を映し出す。それはどこか、見覚えのある教室のような場所で、正面には見覚えのある男の子が顔を覗かせていた。