クリア・スカイ
九.空色のネックレス。
――気がついたときには、僕は透明で平らな入れ物の中にいた。
隣には僕の兄弟達がいる。同じ色をしているけれど、その形はさまざま。僕は兄弟達の中でも一際まん丸で、ちょっとだけ小さかった。
そんな僕を最初に手にとったのは、元気いっぱいの男の子だった。小学生くらいで、笑顔がとっても爽やかな男の子。その子は僕を手にとって、隣に座っている女の子に見せた。
「これ、ネックレスにぴったりじゃないかな」
「ホントだ! それに、私が選んだのと形が似ているね」
隣に座っている髪の短い女の子は、緑色の石を使って何かを作っているようだった。石に銀色の飾りをつけて、さらに同じ色のチェーンをつけている。