クリア・スカイ
「あっ、あとちょっとで休み時間が終わっちゃう。また遊びにくるからね、またね!」
陽咲と駆は授業開始のチャイムが鳴る前に、それぞれの教室へと戻っていった。ほたるが自分の席に戻ると、すぐにクラスの女子達が集まってくる。
「ほたるちゃん、駆先輩と仲がいいんだね、うらやましいなぁ」
「駆先輩って好きな人いるのかな? 陽咲先輩と付き合ってるの?」
「いや、ほたるちゃんとのほうがお似合いじゃない?」
どうやら駆は女子達に人気があるらしい。まるでアイドルのように話題になっている。
「えっと、ほたるは小さいときから駆くんのことが好きなんだ。このネックレス、駆くんにもらったの」
ほたるは周りに見えるように僕を手に取った。女の子達はうらやましそうに僕を見ている。