クリア・スカイ
「……確かに、俺の初恋はほたるだよ」
「そうだよね、良かった……」
その言葉を聞いて、私は心底安心した。やっぱりそうだよね、間違いなかった。私とネックレスはそう思っていたよ。きっと、ほたるの周りの子たちが勘違いしていただけなんだ。
「なぁ、どうして今の回答で安心するんだよ」
「……え?」
「俺はさっき、初恋はほたるだって言っただけだよ」
一瞬、時計の針が止まったような気がした。駆の私を見るその瞳は、怒っているようで、傷ついているように見える。
どうしてそんな顔をしているのか、私には理解できなかった。
「だって、二人とも初恋で、両想いだったじゃない、ずっと」
「……初めて好きになった人は今も好き、っていう暗黙の了解に、俺は飲みこまれていただけかもしれない」