クリア・スカイ
後悔ばかりがこみ上げてきて、私は何度もため息をつく。
「はぁ……」
「お前、またため息ついているのかよ」
「あ、駆……。だって、心にぽっかりと穴があいたような気分なんだもん」
ふと後ろを振り向くと、自転車にのった駆がいた。髪の毛は黒色に戻し、ピアスもはずした。そして、自転車のかごにはサッカーボールが入っている。
彼は自転車を停めて、私の隣に座る。
あ、不思議だな。
二人で並んでみる景色は、さっきよりもずっと明るい。
「そんな寂しがらなくても、柳さんはこの島に遊びに来るって。ようやく母親を見つけたんだからさ。……それに、妹も」
「うん」