クリア・スカイ
「頑張るって、何を?」
「勉強、遊び、バイトとか、何でも。ほたるが目を覚ましたとき、心からの笑顔でおかえりって迎えてあげたいから」
「……いいな、それ。陽咲らしいな」
今なら分かる。これまでの私の考え方は間違えていたって。
辛かった。苦しかった。どうしたらいいか分からなくて、ずっと逃げ出したかった。
見えない出口に向かって歩くのが、ずっと怖かったんだ。
でも、あのネックレスは言ってくれた。私はほたるを照らす太陽だって。太陽に照らされているときが一番幸せそうだったって。
私は大した人間ではないけれど、もう一度ほたるの太陽になりたいと思った。ずっと照らしてあげる。ほたるがもう道に迷わないように、ずっと傍で光っていてあげるから。
だから、ほたる。早く帰ってきてね。