天使のうた
君と、離れる。
あれ以来一ヶ月ほど、なんとなく恥ずかしくて、放課後の河川敷に行けなくなってしまっていた。
「絶対避けられてると思われちゃうよね……」
枕に顔を埋めながら独り言を呟く。
まあ実際避けちゃってるんだけど。
初めての恋心で、相手にどう接したらいいかわからなくて、一歩を踏み出せずにいる。
会いたい、物凄く会いたいのに。
「…このままじゃ、駄目だ。」
私は立ち上がって、河川敷へと走った。
ただ、会いたくて。
恥ずかしくてもいいから、ちゃんと会おうと決心した。