天使のうた

君と、離れる。




あれ以来一ヶ月ほど、なんとなく恥ずかしくて、放課後の河川敷に行けなくなってしまっていた。



「絶対避けられてると思われちゃうよね……」



枕に顔を埋めながら独り言を呟く。
まあ実際避けちゃってるんだけど。



初めての恋心で、相手にどう接したらいいかわからなくて、一歩を踏み出せずにいる。


会いたい、物凄く会いたいのに。



「…このままじゃ、駄目だ。」



私は立ち上がって、河川敷へと走った。
ただ、会いたくて。



恥ずかしくてもいいから、ちゃんと会おうと決心した。




< 9 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop