恋愛結婚させてください!
その後、母はすぐに戻ってしまった。
届いたばかりのテーブルに向かいあい、
黙ってご飯を食べる。
急いで先に食べ終わり、
私はひたすら大人しく段ボールを開け、黙々と片付けをする。
時折トウマ君は私に話しかけるけど、
「はい。」とか「いいえ。」とか返事をして、
トウマ君に大きなため息をつかせた。

だって、
よくわからない。
好きになりそうは、まだ好きじゃないんでしょ。
でも、
許婚?ってなに?
と頭が痛くなってきた。


「コムギ、手伝ってくれてありがとう。お礼に夕飯おごる。」とトウマ君が言う。私は
「いらない。」と言ったけど、
「コムギの機嫌が悪い時は大体腹が減ってるときだってタイガに聞いてる。」
と真面目な顔をして、私のバッグと上着を持ち、
行くよ。と手を引かれる。
手なんかつかまないでほしいと思ったけど、
前を歩くトウマ君は振り向かない。

やれやれ。
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