恋愛結婚させてください！
私のアパートの前に着く。
「ありがとうございました。」と車を降りようとすると、
「コムギ、元気がないな。そんなに俺と付き合うのが嫌？」と私の顔を覗く。
「…嫌じゃないよ。
トウマ君は私を大切にしようとしてくれているでしょ。」とトウマ君の顔を見ると、
「俺はコムギが大事だよ。」と言って、ゆっくり唇を重ねてきた。
そっと、何度か唇を付けるだけのキスをする。

好きなお父さんの娘だから？
親友の妹だから？

私はゆっくり、トウマ君の体を押して、離れ、
「おやすみなさい。」と小さな声で言って、車を降りた。

心臓がものすごく速く鼓動を刻んでいるのがわかる。
トウマ君とのキスはすごくドキドキするって事も分かったよ。
私は急いで、正面の共用のオートロックの入り口のドアを開ける。
わたしが、ガラス戸の中に入って振り向くと、
トウマ君は窓から手を振って、車を発進させた。

やれやれ。
付き合う事になっちゃったよ。
私は大きくため息を吐いた。




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