恋愛結婚させてください!
今日は当直明けのトウマ君の家に行って夕ご飯を食べる予定だ。
私は日勤のリーダーで、クタクタだったので、夕飯の用意はトウマ君に任せた。
私が合鍵で、ドアを開けると、
おかえりと笑顔で軽く抱きしめてくる。
私は恥ずかしくて、顔を合わせず、
ただいま。と挨拶をして靴を脱ぐ。
すると、カツンと足元に何かがぶつかった。
「…きゃ、!?ご、ゴキブリ?」と私は慌てて、飛び退く、すると、黒い虫が飛び上がった。
「きゃー、きゃー!」とトウマ君に夢中でしがみついて声を上げる。
「落ち着けコムギ。俺が動けない。」とトウマ君は落ち着いた笑った声を出す。
虫が玄関の鏡に当たってまた、音を立てる。
「むっ、無理い!きゃー!」と大声が出てしまう。
「カナブンだろ。コムギの嫌いなゴキじゃないよ。」
と私を抱き上げ、リビングに移動しソファーに立たせる。
「どっちも嫌いい!」と叫んでしまう。
「待ってな。」とトウマ君は玄関に行き、ドアを開けて、外に虫を出したみたいだ。
私は足踏みしながら、ソファーの上で待つ。

虫は嫌いだ。急に飛んで、向かってきたりすると
どうしたらいいのかわからなくなる。

トウマ君が戻って来る。
「トウマ君ー。」と涙目でつい抱きついてしまう。

トウマ君は
「アホ。俺がいろいろ我慢してるっていうのに、そんな顔して抱きつくな。」と
ぎゅーっと抱きしめてから、深くくちづけしてきた。
舌で口な中を探り、舌を絡める。
かなりエッチなタイプのキスだ。
リップ音が頭の中で響く。
息ができない。
私が動けないでいると、
ゆっくり唇を離し、
「落ち着いた?」と私の顔を覗いた。
私がコクコク頷くと、
「飯にしようか?」とトウマ君は微笑んでキッチンに立った。



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