恋愛結婚させてください!
仕事が終わったと連絡があって、
私とトウマ君はDragonで待ち合わせることにした。

奥の部屋で悠理ちゃんと待ち伏せし、クラッカーを構えて待つ。
トウマ君が用意した席にやって来る。
後ろからもお兄ちゃんと竜二さんがクラッカーを持って近づいている。

「ハッピーバースデイ!!」と声を合わせ、クラッカーを鳴らす。
トウマ君は驚いて、目をみはる。

「び、びっくりするだろ。」とトウマ君がみんなの顔をみる。
「成功、成功。」と竜二さんとお兄ちゃんは仕事に戻っていき、
悠理ちゃんはトウマ君にくっついた紙吹雪を払いながら、
「コムギちゃんこのところずーっと用意してたんですよ。」
と笑いかけて、戻って行った。トウマ君は
「コムギ、ありがとう。俺の思った方向ではなかったけど、
これはこれで嬉しいよ。」と私の頭を撫でて笑ってくれた。

「と、トウマ君が思っている方向についても、か、考えています。」
と赤くなりながら、トウマ君に金色の三角帽子を被せると、迷惑そうな顔をしながら、
「期待しないで待ってる。
今更ジタバタしないよ。いつものコムギで側にいてくれ。」と自分の頭から、私の頭に帽子を被せ、
「コムギの方が似合うだろ。被ってろ。」と笑い、
「昔、コムギの誕生会に呼ばれたよなあ。
俺とタイガだけ、でっかいのに一緒に三角帽子を被せられちゃってさあ、
恥ずかしかった。」とクスクス笑った。

「恥ずかしかったの?」と聞くと、トウマ君は
「そりゃあ、恥ずかしいよ。でも、幸せだって思った。
家族や友達が揃ってお祝いするってヤツ。
俺にもこれから自分の子供にできたりするのかなあ。
…まあ、コムギが一緒だったら、やりそうだな。」
とひとりでうなずいたりして笑っている。


「はい、コムギが作ったラザニアと、俺が作った美味いもの。」
とお兄ちゃんが料理を運んで来て、
「なんだ、その帽子、コムギが被ってどうするんだよ。」と笑う。
「でも、コムギちゃんすごく似合うー。」と悠理ちゃんが飲み物を運んで来て笑った。









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