恋愛結婚させてください!
トウマ君は手をつないだまま黙ってゆっくり私の歩幅に合わせて歩く。
私もおとなしく手を引かれる。

何を話したらいいのかわからない。

もう、言葉は要らないか。
さっきのキスでお互いの気持ちは確認できた。

マンションの部屋に入ると、
トウマ君はそっとくちづけしてから、
「シャワー浴びて来て。あんまり待てないから短めに。」と私をバスルームに押し込んだ。
私がシャワー浴びていると、
「待てなかった。」と笑ってドアを開ける。
「あ、あかり消して」と小さな声で言うと、あかりを消して後ろから私を抱きしめ、
一緒にシャワーを浴びながら何度もくちずけする。
「ドキドキしてるな。」と私の胸の上に手を当てる。
「うん。」と私がトウマ君の胸に頭を付けると、
「俺もドキドキしてる。」と言ってシャワーを止め、
バスタオルで私の身体をそっと拭きながら、身体のあちこちに唇を付ける。
「恥ずかしい。」とうつむくと、
「ムギは綺麗だよ。」と笑って、抱き上げベットに運んだ。

お互い裸のままで見つめ合う。
「もう、お兄ちゃんに戻れなくなる。」とトウマ君が言ったので、
「私を恋人にしてください。」と言うと、
「俺にとってムギはとっくの昔から恋人だったよ。」と私を真っ直ぐにみて、
深く唇を重ねた。

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