恋愛結婚させてください!
お兄ちゃんに呼ばれて、Dragon & Tiger に顔を出す。
呼ばれなくても、今日はサクラと待ち合わせをしてた。そう言うと、
「トウマからカニが届いた。
コムギにも食わせてくれってラインが入ってた。
全く、自分でカニくらい料理しろって感じだけど、
いつも世話になってるからって
食い切れないくらい送られてきたから、
コムギにも食わせてやるよ。」
とカニがたっぷり使われたメニューを出してくれた。

サクラと歓声をあげてフォークを持つ。
「美味しーい。」とふたりで声をあげると、
お兄ちゃんが「はい、ちーず。」スマホで私達を撮影する。
きっと、トウマ君に送るのかな。
昔みたいに。
私の笑顔がトウマ君の笑顔になればいい。
ってちょっと照れ臭く嬉しく思った。

「コムギはすっかり、芦沢先生の恋人だねえ。」
と、サクラは私の顔を見る。
「コムギは前よりずっと落ち着いて、仕事も出来てるし、
決まった恋人がいるって、いいねえ。」とため息を吐いた。
「トウマ君が私に頑張れって。そばにいてくれるから…」と、顔を赤らめると、
「羨ましいです。芦沢先生、真面目で、出来るオトコなのに、
なぜかコムギにゾッコンなんだよねえ。」とクスクス笑って、言うので、
「『なぜか』ってどういう意味よ。」と私が頬を膨らませて笑うと、サクラも笑った。


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