恋愛結婚させてください!

春の陽射し。

5月。
良い天気だ。
私も今日はつわりはあんまりない。

最近起きていられるようになったので、マンションに戻ったけど、
心配性なトウマ君がクリニックで仕事をしている間は
実家のリビングでお留守番をさせられていてる。
(昼休みにはトウマ君が顔を出しに来る。)
まあ、母が昼食を作るのを手伝ったりして、遅い花嫁修業って感じだ。
(時折気分が悪くなったらソファーで休む。)
私はつわりが結構きつめで、何も食べられないときは
少し前までは家で点滴してもらったりしていた。
ベビーはすくすく育っているらしいけど、私はぐったりだ。
(こういうとき、医師がいると便利かな。)

こんな調子じゃ、
総合病院の仕事を辞めたら、クリニックを手伝うって思ってたけど、
もう少し先になりそうかな。
昔からいるクリニックの看護師さんは私が出てきたら、
少し仕事を減らしたいって言っているらしい。


今日は木曜日でクリニックは休診だ。
ソファーでごろりと休んでいる私の隣で
トウマ君はのんびり医学雑誌を読んでいる。

「お散歩行きたい。」と顔を見上げると、
「今日は元気なんだな。飯も食べられたし。」と私の顔を見る。
「もうすぐ、4ヶ月目に入るし、そろそろ安定期でしょ。」と言うと、
「まあね。」と笑って、私を抱き起こし、
「海沿いを散歩する?」と聞くので、
私は微笑んだ。
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