デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~
さすがに顔をしかめて、わずかに体を離す。

「何だ、それは」

「き、今日はここまでです!ごはん食べましょう王様!冷めますよ!」

その言葉に、むすっと少し口を尖らせる。

「無理強いはしないと言っているだろう」

「わかってます!分かってますけど、恥ずかしいことあんまり言わないでください!」

今日は朝からフラウやルネ、そしてシディのとんでもないお見舞にどぎまぎさせられたのだ。

「……先が思いやられるな」

ぼやく彼に、謝った。

「ごめんなさい王様。でもホントに慣れてないの。ていうか初めてなの」

「………」

「そういうのが……い……嫌ってわけじゃ、ないんです……」

ますます顔を赤くして、小さく小さく言う。

「でも、どうしていいかわからないし……変なこと言ったりしちゃったらどうしようとか……」

他の女の子たちみたいにかわいく振る舞えないのが申し訳なくて、そのまましゅんと下を向いた。

「私こんなんだし、全然余裕も自信もなくって……私に王様がしてくれるくらい、私も王様を喜ばせてあげたいんですけど……」


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