デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~
もう夜ということもあって宮の中に人はおらず、がらんとしていた。
木と金銀細工で飾られた内装は豪華で、見ていて全く飽きない。
高い天井には花や動物の絵が描かれてあり、1日見ていても多分見きれない。
(王様って、どんな人なんだろう)
桜は考える。中年の、威厳のある感じだろうか。
(……美形好きのおっさんとかだったら、気色悪いなぁ)
しばらく歩いて、何回目かの角を曲がった後、大きな引き戸の前に立った。
「履物を、お脱ぎ下さい」
少年が静かに言い、戸を叩く。
「我が君、謁見の三人がまかりこしました」
そう言って、すい、と大きな引き戸を開けた。
謁見の間の中は緋色の絨毯のような物が敷かれていて、フワフワとする。
壁には紙が貼られているのか、水墨画のような絵が一面に広がっていた。
奥は一段高くなっていて、白い帳が降りている。
「こちらでお待ちください」
部屋の中ほどまで進み、金髪の少年が絨毯の床を指す。
シュリとアスナイが片膝を立ててひざまずき、片手を胸に当てて軽く頭を下げた。
木と金銀細工で飾られた内装は豪華で、見ていて全く飽きない。
高い天井には花や動物の絵が描かれてあり、1日見ていても多分見きれない。
(王様って、どんな人なんだろう)
桜は考える。中年の、威厳のある感じだろうか。
(……美形好きのおっさんとかだったら、気色悪いなぁ)
しばらく歩いて、何回目かの角を曲がった後、大きな引き戸の前に立った。
「履物を、お脱ぎ下さい」
少年が静かに言い、戸を叩く。
「我が君、謁見の三人がまかりこしました」
そう言って、すい、と大きな引き戸を開けた。
謁見の間の中は緋色の絨毯のような物が敷かれていて、フワフワとする。
壁には紙が貼られているのか、水墨画のような絵が一面に広がっていた。
奥は一段高くなっていて、白い帳が降りている。
「こちらでお待ちください」
部屋の中ほどまで進み、金髪の少年が絨毯の床を指す。
シュリとアスナイが片膝を立ててひざまずき、片手を胸に当てて軽く頭を下げた。