デブスの不思議な旅 ~恋と変と狂愛?と~
「桜様、それは本当にめったにないことですのよ!あの凄腕の統括長に、直々に教えていただけるなんて!」
「ハア…そうなんですか……そんな凄いんですか、シディさんは」
目を丸くして、桜は感心した。
統括長の名をを背負って立つ人間は、やはりだてではないらしい。
「ええ!それはもう!宮中の女の憧れですわ!」
「桜様っ、バッチリ会得なさいませ!」
「そうですわっ、そしたら我が君もカナン様も、ますます桜様に骨抜きですわっ!」
(やっぱそっちに持ってくか…)
桜は苦笑いした。
◆◆◆
「じゃあシュリ、これとこの報告書を、我が君に。頼んだぞ」
王都から数時間の距離にある赴任地の武官長室で、シュリは二通の報告書を受け取った。
「はい」
浅く一礼する。
明後日は、ようやく休日だ。ほころぶ顔を引き締めるのに苦労した。
「謁見に間に合わせるなら、遅くとも明日の明け方には出なければならんな。大変だが、王直々のご命令だ。しっかりな」
恰幅の良い武官長が、口ひげをいじりながらポン、とシュリの肩を叩いた。
「ハア…そうなんですか……そんな凄いんですか、シディさんは」
目を丸くして、桜は感心した。
統括長の名をを背負って立つ人間は、やはりだてではないらしい。
「ええ!それはもう!宮中の女の憧れですわ!」
「桜様っ、バッチリ会得なさいませ!」
「そうですわっ、そしたら我が君もカナン様も、ますます桜様に骨抜きですわっ!」
(やっぱそっちに持ってくか…)
桜は苦笑いした。
◆◆◆
「じゃあシュリ、これとこの報告書を、我が君に。頼んだぞ」
王都から数時間の距離にある赴任地の武官長室で、シュリは二通の報告書を受け取った。
「はい」
浅く一礼する。
明後日は、ようやく休日だ。ほころぶ顔を引き締めるのに苦労した。
「謁見に間に合わせるなら、遅くとも明日の明け方には出なければならんな。大変だが、王直々のご命令だ。しっかりな」
恰幅の良い武官長が、口ひげをいじりながらポン、とシュリの肩を叩いた。