八月のアークトゥルス。

夏は嫌いだ

「明日、学校に来なさい。見せたいものが、あるんだ。」

校長先生が昨日、そんなことを言うものだから僕は信じて学校へ登校した。

「世界！！」

担任は学校へ来た僕をみて驚き、喜んでいた。


「おはようございます。」


「あぁ、おはよう。来てくれたんだな、ありがとう！」

別に、先生のためじゃないし。先生が来いって言ったから僕は来たわけじゃないんだ。
と言ったらまた話が長引きそうだったので僕は挨拶だけして教室に入った。


まだ母の死に対して落ち着いたわけではない。まだ自分の中で疑問ばかり残っているしまた家に帰ったら、すすり泣きそうな勢いだ。

だけど、母のことで泣いてくれた校長先生のことを思うとやはり今日学校へ来るべきだと思ったのだ。






僕は自分の席に座る。
相変わらず母が死んでも、僕に対するイジメは止まらない。



「消えろ」

「来るな」

そんな言葉ばかり並べられて
僕の机は黒くなっていた。



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