八月のアークトゥルス。
いじめられていることを知らないから
母さんは
いつもいつも僕に
『友達は大事にするのよ』と言っていたのかもしれない。
「私にも分からないんだ。なぜあの子が自殺することになったのか。ただ、前野くんが言っていた。自殺する少し前、喧嘩をしていたそうだ。」
「喧嘩、、」
「ささいなことでね。詳しいことを聞くことは出来なかったがね。君のお母さんは友達を失った悲しみを当時は重くずっとずっと沈んで考えてしまっていたさ。毎年、その日になると花束を持ってその子の所へ行っているらしい。」
母は僕と生きた15年という短い時間の中で
何度その子のことを思っていたのだろう。
25年前から今まで
母は何度思い悩んでいたのだろう。
すると、校長先生が口を開いた。
「だからね、世界くん。僕が今日言いたかったのはただひとつ。
君のお母さんは、自殺なんかしていないと思うんだ。」
「自殺じゃない?どういうことですか?だって、警察も消防の人も皆…自殺だって。。」
僕はまた、口をあんぐりさせてしまった。
「君は、この過去の事件を知って、自殺をすると思うかね。」
「それは、、」
「自殺をするような人だったか?」
「いえ」
「何よりも自殺に対して軽蔑してた君のお母さんが、子供を置いて自殺死を選ぶのか、疑問なんだ。。」
確かに、僕はその事に疑問を感じていた。
でも、そんなの母にしか分からないことなんだと自分で解決していたし、あの警察が言うんだから仕方のないことだと、片付けてしまっていた。
母さんは
いつもいつも僕に
『友達は大事にするのよ』と言っていたのかもしれない。
「私にも分からないんだ。なぜあの子が自殺することになったのか。ただ、前野くんが言っていた。自殺する少し前、喧嘩をしていたそうだ。」
「喧嘩、、」
「ささいなことでね。詳しいことを聞くことは出来なかったがね。君のお母さんは友達を失った悲しみを当時は重くずっとずっと沈んで考えてしまっていたさ。毎年、その日になると花束を持ってその子の所へ行っているらしい。」
母は僕と生きた15年という短い時間の中で
何度その子のことを思っていたのだろう。
25年前から今まで
母は何度思い悩んでいたのだろう。
すると、校長先生が口を開いた。
「だからね、世界くん。僕が今日言いたかったのはただひとつ。
君のお母さんは、自殺なんかしていないと思うんだ。」
「自殺じゃない?どういうことですか?だって、警察も消防の人も皆…自殺だって。。」
僕はまた、口をあんぐりさせてしまった。
「君は、この過去の事件を知って、自殺をすると思うかね。」
「それは、、」
「自殺をするような人だったか?」
「いえ」
「何よりも自殺に対して軽蔑してた君のお母さんが、子供を置いて自殺死を選ぶのか、疑問なんだ。。」
確かに、僕はその事に疑問を感じていた。
でも、そんなの母にしか分からないことなんだと自分で解決していたし、あの警察が言うんだから仕方のないことだと、片付けてしまっていた。