MIRACLE・雨の日の陽だまり~既婚者副社長との運命の再会~
「それは?」
「この前返していただいたデザートバイキングの代金です」
私の言葉を聞いてその封筒の正体がわかると、納得したように日下さんがコクリとうなずく。
だけど彼は差し出した封筒を無言でズイッとこちら側へ押し戻してきた。
「返したものをまた持ってこなくてもいい」
「ダメですよ。ホテルのケーキ、すっごく美味しかったですし、お金を返してもらう理由がありませんから」
ブンブンと首を降りながら私は再びそれを日下さん側へと押し戻す。
するとその必死さがおかしかったのか、日下さんがフッと表情を緩めた。
「それはしまってくれ。モニターになったつもりで、デザートの感想を聞かせてくれたらそれでいい」
「いや、でも……」
「いいからしまえって」
「この前返していただいたデザートバイキングの代金です」
私の言葉を聞いてその封筒の正体がわかると、納得したように日下さんがコクリとうなずく。
だけど彼は差し出した封筒を無言でズイッとこちら側へ押し戻してきた。
「返したものをまた持ってこなくてもいい」
「ダメですよ。ホテルのケーキ、すっごく美味しかったですし、お金を返してもらう理由がありませんから」
ブンブンと首を降りながら私は再びそれを日下さん側へと押し戻す。
するとその必死さがおかしかったのか、日下さんがフッと表情を緩めた。
「それはしまってくれ。モニターになったつもりで、デザートの感想を聞かせてくれたらそれでいい」
「いや、でも……」
「いいからしまえって」