MIRACLE・雨の日の陽だまり~既婚者副社長との運命の再会~
「君、大学生?」
「いえ、高三です。向こうにあるファーストフードのバイトの面接に来たんですけど、終わって外に出たら雨が降ってきちゃって。前髪とかびちょびちょに濡れちゃうし、こんな酷い有り様になりました。最悪です」
イケメンのお兄さんを前にしたら、私は緊張するしかない。
雨に濡れた自分の酷い格好が急に恥ずかしくなり、バイトの面接があったとか聞かれてもいないことまで饒舌にペラペラと喋ってしまった。
彼はただ、大学生なのかと私に尋ねただけなのに。
喋り終わってからやってしまったと思った。
きっとおかしな子だと思われただろう。
そう考えたらさらに恥ずかしくなって勝手に顔が赤らんでくる。
うつむいていた顔を少しだけあげて彼を伺うようにチラリと見ると、クスクスと小さく笑っていた。
「よく喋る子だね」
「……すみません」
「なぜ謝るの? 君、なにも悪いことしてないでしょ」
「そ、そうですけど……」
「見ていて気持ちがいいよ。俺まで元気をもらえる」
「いえ、高三です。向こうにあるファーストフードのバイトの面接に来たんですけど、終わって外に出たら雨が降ってきちゃって。前髪とかびちょびちょに濡れちゃうし、こんな酷い有り様になりました。最悪です」
イケメンのお兄さんを前にしたら、私は緊張するしかない。
雨に濡れた自分の酷い格好が急に恥ずかしくなり、バイトの面接があったとか聞かれてもいないことまで饒舌にペラペラと喋ってしまった。
彼はただ、大学生なのかと私に尋ねただけなのに。
喋り終わってからやってしまったと思った。
きっとおかしな子だと思われただろう。
そう考えたらさらに恥ずかしくなって勝手に顔が赤らんでくる。
うつむいていた顔を少しだけあげて彼を伺うようにチラリと見ると、クスクスと小さく笑っていた。
「よく喋る子だね」
「……すみません」
「なぜ謝るの? 君、なにも悪いことしてないでしょ」
「そ、そうですけど……」
「見ていて気持ちがいいよ。俺まで元気をもらえる」