MIRACLE・雨の日の陽だまり~既婚者副社長との運命の再会~
◇手に入れた陽だまり
***
それから一ヶ月ほどが過ぎた。
季節は進み、そろそろ梅雨にさしかかろうとしている蒸し暑い時期を迎える。
「腕の怪我が治っていないのに引越しを強行するとは。君はなかなかの無茶をするな」
「えへへ。そんなに無茶ですかね?」
日下さんが探してくれた新しいマンションは、無事に審査が降りて鍵をもらえた。
ストーカー騒動は棚野さんが逮捕されて一件落着したけれど、どのみち新しく契約したマンションに住もうと決めていたので、アパートの大家さんにも引っ越しをすると伝えた。
問題は私の腕の怪我だ。利き手である右腕を骨折している。
ギプスをしていて日常生活にも支障が出ているというのに、退去の日が迫っていたこともあって、新しいマンションに荷物を運ぶという暴挙に出た。
独り暮らしだから比較的運ぶ物は少ない。
だけどひとりで準備をするのは到底無理だ。
樹里と萌奈ちゃんに荷造りを手伝ってもらい、引越し業者と日取りを決めて荷物を移動させた。
それから一ヶ月ほどが過ぎた。
季節は進み、そろそろ梅雨にさしかかろうとしている蒸し暑い時期を迎える。
「腕の怪我が治っていないのに引越しを強行するとは。君はなかなかの無茶をするな」
「えへへ。そんなに無茶ですかね?」
日下さんが探してくれた新しいマンションは、無事に審査が降りて鍵をもらえた。
ストーカー騒動は棚野さんが逮捕されて一件落着したけれど、どのみち新しく契約したマンションに住もうと決めていたので、アパートの大家さんにも引っ越しをすると伝えた。
問題は私の腕の怪我だ。利き手である右腕を骨折している。
ギプスをしていて日常生活にも支障が出ているというのに、退去の日が迫っていたこともあって、新しいマンションに荷物を運ぶという暴挙に出た。
独り暮らしだから比較的運ぶ物は少ない。
だけどひとりで準備をするのは到底無理だ。
樹里と萌奈ちゃんに荷造りを手伝ってもらい、引越し業者と日取りを決めて荷物を移動させた。