MIRACLE・雨の日の陽だまり~既婚者副社長との運命の再会~
「コーヒーもそうだけど紅茶も奥が深い。茶葉の種類もたくさんあるしグレードもある。淹れ方によっても味が変わる」
「紅茶、お詳しいんですね」
「実は……昔飲んだロイヤルミルクティーが忘れられなくてね」
―― ロイヤルミルクティー
私もそうだ。
十年前、あのレトロなカフェで飲んだロイヤルミルクティーが忘れられない。
とても温かくてやさしい味がした。
……いや、忘れられないのはロイヤルミルクティーではなく、あの日に出会った彼のことだ。
「レトロなカフェだったんだけど、そこのロイヤルミルクティーはうまかったんだよ。じいさんのマスターが淹れてたんだけど」
「……」
「十年前に飲んだきりだ。そこのカフェ、閉店したから二度と同じものは飲めない」
「あ、あの……そこって……」
もう閉店したって……
まさか日下さんが話しているのは私が思い浮かべている店と同じ場所?
「紅茶、お詳しいんですね」
「実は……昔飲んだロイヤルミルクティーが忘れられなくてね」
―― ロイヤルミルクティー
私もそうだ。
十年前、あのレトロなカフェで飲んだロイヤルミルクティーが忘れられない。
とても温かくてやさしい味がした。
……いや、忘れられないのはロイヤルミルクティーではなく、あの日に出会った彼のことだ。
「レトロなカフェだったんだけど、そこのロイヤルミルクティーはうまかったんだよ。じいさんのマスターが淹れてたんだけど」
「……」
「十年前に飲んだきりだ。そこのカフェ、閉店したから二度と同じものは飲めない」
「あ、あの……そこって……」
もう閉店したって……
まさか日下さんが話しているのは私が思い浮かべている店と同じ場所?