MIRACLE・雨の日の陽だまり~既婚者副社長との運命の再会~
「たいしたものじゃありません。アロマキャンドルが入っています」
プレゼントを贈るのは、傘を購入してくれたお礼の意味もあるけれど、違う意味合いのほうが強い。
「たしか今日は……日下さんのお誕生日のはず、ですよね?」
にこりと笑ってそう言うと、彼は鳩が豆鉄砲をくらったように唖然としていた。
「いや、あの……お昼に日下さんが載ってる雑誌を見ていたら、そこにプロフィールが書いてあって。今日が誕生日だって気づいたんです」
あわてて取り繕うように喋ってしまったが、なにもウソは言っていない。
今日の昼休み、萌奈ちゃんが再びその雑誌を開いて私に見せなければ誕生日だとは気づかなかった。
「三十三回目のお誕生日、おめでとうございます」
「……あ、ああ」
プレゼントを贈るのは、傘を購入してくれたお礼の意味もあるけれど、違う意味合いのほうが強い。
「たしか今日は……日下さんのお誕生日のはず、ですよね?」
にこりと笑ってそう言うと、彼は鳩が豆鉄砲をくらったように唖然としていた。
「いや、あの……お昼に日下さんが載ってる雑誌を見ていたら、そこにプロフィールが書いてあって。今日が誕生日だって気づいたんです」
あわてて取り繕うように喋ってしまったが、なにもウソは言っていない。
今日の昼休み、萌奈ちゃんが再びその雑誌を開いて私に見せなければ誕生日だとは気づかなかった。
「三十三回目のお誕生日、おめでとうございます」
「……あ、ああ」