【完】年下の君は眩しすぎて ~ドラちゃんには頼らない(笑)~
ニヤケそうな顔を見せたくなくて、
受け付けの横にあるタウン誌を取りに行く。
「バイトするんですか?」
そう、
私はいま、特定のバイトはしていない。
就活もあって、
今までやっていたカフェのバイトは辞めて、
派遣に登録してやりたい時だけやるかんじでいる。
「うーん。なんか良いのがあればなぁーって。
派遣だと場所が遠かったりしてはいれない事もあるし、
近場で良いのがないかなーって。
夏休みもあるしね!」
とペラペラページをめくっていると
「あ、ここ、俺のバイト先!」
川上くんが事務募集という項目の一つを指した。
「小学生用の塾なんだよねー確か?」
「ええ、いちお小学生メインで、少しだけ中学も。
だから受験1色な大手個別塾とは違いますね。
地域型の
個人経営で、先生の数も少ないし。
ただ来年は先輩達が辞めるから
新人みたいな形で何人か俺みたいのが
入ってきてるから今は人数がいるのかなー。」
「人数いるのにまだ募集かけてるんだね(笑)」
「あー多分、」
と、川上くんが私の持ってるタウン誌をのぞき込む。
ストレートで、
少しだけ薄い茶色の短い髪が
私の顔の横にくる。
「ほら、これ、夏期講習の、短期事務。」
少しだけ距離が近くなって、
ほんの少しだけ砕けた口調が
たまらない。
もぅ
ドキドキがとまらない。