【完】年下の君は眩しすぎて ~ドラちゃんには頼らない(笑)~


お会計の時、
川上くんがおごりますと言うのを、頑なに断って

友達だから割り勘でしょ?
ってなんとか、
納得させた。


外にでると、夏が近いのに、
少しだけ涼しい風が吹いていた。

このまま帰れば、

次はいつ会えるのだろう。




友達といっても、学校も年も何一つ共通点がない私達は
どこまで続けられるのかわからない。


「川上くん。」

可愛い顔が振り向く。



「さっきバイト募集あったじゃん?夏期講習の事務。
まだ募集してるのかなー?」



「え?」

一瞬何かわからなかったようだが、理解したらしく、




「ああ、どうだろ?
俺も知らなかったくらいなので……バイト先に聞けばわかりますが。」



「あ、そうだよね!
ごめん!
いや、ここのお店美味しかったし、
また来れたいいなーとか思ったけど、
なかなかここの駅、降りないし。

バイト近ければまたくる事もあるかな?とかって、
ってバイト理由がこれじゃダメだよね(笑)!」



もちろんそんな理由じゃない。



嫌、少しはそれもあるけど、それはまた川上くんと来れたらなって。

だからその、状態になる為には
バイトが一緒というのはかなり美味しい!


とか不純な動機。




「……えっと、もしこの後時間まだあるなら、
寄ってみますか?バイト先。」


「……いいのかな?」


「大丈夫ですよー。塾長がいれば詳しく聞けるし。
あ、でも、その時は、
志望動機は変えたほうが良いかもですね(笑)」


「だね(笑)」




バイトの事より、


まだ一緒にいれる事に喜んでる私。




神様、どうか、

もう少し

見捨てないでーーーーー!!!



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