君は僕の光
「ちょっと、出かけてくるね」

「いってらっしゃい」



夕方、帽子をかぶって玄関を飛び出す。


今日はお母さんは驚かなかった。



公園に着くと…


♩♫♫…♪…♬♬…♪♫…♩…♫…



…!

この音楽は…


音楽の聞こえる方へ走っていくと、今日もベンチに蛍が座って、ギターを弾いていた。


私が近づくと、蛍はこっちを見て、あっ!という顔をした。



「ひかり…?」


…!

顔見えないのに、何で分かったの…!?



「なんで、分かるの?」

「シルエットは何となく見えるって言ったでしょ?そんな大きな帽子のシルエットはひかりくらいしかいないから」



そう言って蛍はニコッと笑う。


ちょっと、恥ずかしくなった。



「隣に座る?」


蛍が少し移動して場所を空けてくれる。


「あ、うん」



私は蛍の隣に座った。
< 42 / 70 >

この作品をシェア

pagetop