君は僕の光
「蛍!」

「ひかり?」



公園のいつものベンチに腰掛ける蛍を見つけて、ダッシュしてきた。


少し息切れする。



「歌詞…書いてみたの!」



早く蛍に見てもらいたかった。



「もうできたんだ。すごいな」

「うん、見て!」



歌詞を書いた紙を差し出すと、蛍は噴き出すように笑った。



「俺は点字しか読めないよ?」

「…あっ!」



すっかり忘れてた。


紙に書いても、蛍は読めないんだ…。
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