君は僕の光
急に胸がギュッと締まる。


蛍と一緒にいたら、今まで忘れてた笑顔が自然に浮かんだ。


楽しいって思った。



つらいこと、その時だけは忘れられた。



…このまま蛍ともう会わないなんて、やだ。


せっかく、私を認めてくれる人に出会えたのに…。



私は涙を拭いた。

立ち上がって帽子を被る。

勢いよく部屋のドアを開けて、階段を一気に駆け下りた。



「行ってきます!」

「え!?ひか…」



お母さんの返事も聞かないまま外に飛び出した。


そして、公園に向かって走った。
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