龍星群
1 出会い


大好きだったあの人が姿を消して
全てに絶望していた時、私を救ってくれたのは
息が詰まるほど暖かいあの人たちでした。




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「あんたなんかいなければ!私は自由なのに!」
「あんたがいるから!」

そんな言葉を今まで何回言われてきただろうか。

別に好きでこの容姿に生まれたわけじゃないし、

そんなに羨ましいなら変えてあげたいぐらいだ。


私、桜井雛は生まれつき周りが羨むぐらいの美貌を兼ね備えている。
自分で言うのはなんだけど……。



だからといって、いいことは何もない。

ちょっと男子に話しかけたぐらいで



「たらし!」だの「男好き」だの……
散々だ。



どうしてこんな顔なのか……
親をせめたくても、もう、いないのだからしょうがない。




「あっ、遅刻する……」
私は、遅刻ぎりぎりで家を出て学校へ向かった。

今日から転向する桜蘭高校。
いわゆる不良校。


私は、飼い主に無理やり転校させられた。
別にたいして仲のいい友達がいたわけでもないから大丈夫なんだけどね。



(…………汚い。)
辺り一面ゴミだらけ。


(こんなところで過ごせるかな……)
つい、苦笑してしまう。


っと、まずは理事長室いかないと。
私は、理事長室目指して歩き始めた。
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