愛されたい、だけなのに








関わりたくないなら、言ってしまえばいいー…








「…」







言ってしまえばいいのにー…











「…たいしたことじゃないよ」







頭で考えていた言葉と、真逆の言葉が口から出た。








「だと、よ」



ぽんっと、柳先生の手が頭に置かれた。




「櫻井、放課後に準備室の掃除な」


「…」


「返事」


「はい」



「よし、HR始めるか」






ぽんぽんっと二度頭を優しく叩くと、柳先生は教卓に向かって歩き出した。








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