愛されたい、だけなのに
「最後になるなら、俺はお前の望みを叶えたいと思っているよ」
頬に触れていた手が背中に回され、そっと抱き締められた。
全身で感じる体温。
「はなして・・・」
「死にたいなら、このまま一緒に死のう」
「!」
何言って・・・
「死んでも、生きても・・・俺はお前を離さない」
ドクン!
強く・・・きつく抱き締められる。
「・・・っ」
通い始めた血が全身に伝わりー・・・
やっと、涙が出た。