愛されたい、だけなのに
「マナ、おはよ!」
「蘭・・・おはよ」
朝、学校に登校すると昇降口で蘭と会った。
「圭吾に、謝れた?」
ドキ。
「ううん・・・タイミングが合わなくて」
違う。本当は、言葉が出ない。
「あぁ、確かに・・・あれじゃねぇ・・・」
蘭が見た方向にはー・・・
「圭吾、おはよ!」
「今来たの?先生がこんなに遅くていいの?」
「朝から元気だなぁ・・・今日は職員会議ないから遅くていいの」
昇降口には、柳先生といつもの光景がー・・・
あれ・・・
「ずっと囲まれてるから、話すのは無理そうだね」
私より1時間も早く出たのに、今来たの?
「まぁ・・・圭吾も気にしてなさそうだし。やっぱ、謝らなくていいんじゃない?」
どうして?
「マナ?」
「!」
「どうしたの?」
「え・・・あ・・・ううん。何でもない」
「そう?」
柳先生が何してようが、私には関係ないよね。