愛されたい、だけなのに






「はぁぁぁー!?榊原の大会に付いて行く!?」

「うん。なんか、頼まれちゃって」

教室に着くと、蘭にさっきあった出来事を話した。


榊原のお願いは、マネージャーの代わりに大会に来て欲しいということだった。


「マナ、バカじゃないの!?この間、あんなこと言われたばっかりなのに!!!??」

「そのことは謝ってくれたし」

「謝るのは当たり前でしょ!?あぁぁ…マナには危機感というのが足りないような気がする」

「?」

「最近は落ち着いてきたかと思ったら、また…¨来る者拒まず、去る者追わず¨病がでてきたのね」

「…病気にしないで」


病気というか、相手に興味がなかっただけー…


今回頼まれたのは、榊原にどうしてもって言われたから。
この間、私と一緒に練習したときのタイムが良かったからゲン担ぎにって。


私も、嫌ではなかったし。



「今日はショックなことが2つもあって…授業受ける気にもならない」

「2つ?」

「マナの病気の再発と…」

「だから、病気じゃないって」

「圭吾の熱愛発覚!」

「…」

「朝早くに、圭吾が女の人と2人でいるのを見た子がいるの!!もう、超ショック…圭吾にも恋人がいたんだね」


ドクン、ドクン。


「マナ?」

「え…あ、うん」


「はぁ…圭吾を見る目が変わっちゃいそう!!」



詮索しちゃいけないって思っていても、学校にいれば嫌でも耳に入ってしまう。



知りたくないのにー…









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