愛されたい、だけなのに





あ…私また、柳先生に助けを求めてしまってる。


柳先生のとこに戻らないって決めたのにー…



こんな私だから、過去と同じことを繰り返してしまうのか。








「先にシャワー浴びてきたら?」

「!」


ハッとして気付くと、いつの間にかホテルの室内にいた。


「制服、ここに掛けとけば朝までに乾くだろ」

朝って…


榊原の言葉に、身体が固まる。


一晩、榊原と過ごすの?

だって、ここはラブホテル…


「何固まってんの?俺たち、付き合ってんだから普通でしょ?」

笑いながら榊原が言う。


ドクン。


笑っているはずなのに、榊原の目の奥は笑っていないように見える。


ドクンドクン。


「俺、櫻井に好きって言ったよね?で、そんな俺の想いを櫻井は受け止めてくれたよね。それともまた、俺のこと好きでもないのに受け止めたの?」


ドクン!



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