愛されたい、だけなのに
「ふざけんなよ、榊原…」
…え?
「くそ…いてぇな」
聞き覚えのある声がし、押し付けられていた手首が解放された。
「確かに見つけたら逃がすなとは言ったが、何でこんなとこに来てんだよ!」
この声ー…
瞑っていた目をゆっくりと開いた。
「おい…本気で殴りやがったな!」
「当たり前だ!!」
天井は見えるが、榊原の姿はなかった。
「ほんと、男には厳しいよな!?圭吾!!」
けい…ごー…
「お前がこんなとこに来たからだ!!」
柳先生!!!
勢いよくベットから起き上がった。