愛されたい、だけなのに




「っ…」


柳先生のお姉さんだ。


お姉さんの遺書だ。



ドクン!


この遺書を書いた人は柳先生のお姉さんで、自殺して亡くなっている。



全身が震える。



驚いたのもあるがー…





私もつい最近まで、¨そっち側¨の人間だったから。





柳先生と出会わなければ、私もお姉さんみたいにー…



ピルル!


「!!」


自分の部屋に置きっぱなしになっている携帯が鳴っている。




「はぁ…」


その音に、現実に引き戻された。



とりあえず、この遺書は元に戻さなきゃ。


柳先生も見られたくなかっただろうしー…



静かに写真を元に戻すと、柳先生の部屋を出た。




「…」



頭の中はさっきの遺書でいっぱいだ。


柳先生が帰ってきて、私はいつも通りにできるのかなー…








< 276 / 397 >

この作品をシェア

pagetop