愛されたい、だけなのに

「櫻井さんのことを柳先生から報告を受けた時、常識的に考えたら私は反対でした。けど、私にも教師として…人としての感情がありました」


校長先生の話でー…



「過去に守れなかった生徒の命ー…あんな後悔は、二度としたくない。そう思ったから、櫻井さんと柳先生が一緒に住むのを許可しました」


知らなかったことが、見えてきた。



「…だから、柳先生の方が心配だと言ったんですね」



柳先生は私のためなら、懲戒免職になってもいいと言った。

あの想いは、本気だ。



「はい。…けど、責任は私にあります。柳先生がその覚悟でいるのは、過去の過ちがあるからです。だから、もし何かあった時の責任は私にあります」


真剣な目で言う校長先生の想いも、本気だと思った。






「…」



…あぁ、また私の存在は皆に迷惑をかけている。

私がいるからー…




その思考が私をまた、暗闇に引き戻そうとする。