愛されたい、だけなのに
「あらあら」
「櫻井…」
自分で言って、今になって恥ずかしくなった。
きっと今、顔真っ赤だ。
「櫻井、俺が言いたいのはー…」
「マナちゃんが言うなら、しょうがないわね」
「!」
お母さんが、私の背中を擦る。
「マナちゃんの願いを聞いてあげましょうか」
「!」
お母さん…
隣にいるお母さんを見ると、微笑んでいる。
「…母さん、ちょっと待て。俺の時と、だいぶ態度と言ってることが違うんだけど」
圭吾くんがとうとう、頭を抱えた。
「圭吾がここに引っ越してくればいいのよ」
「!!」
「は!?」
圭吾くんが、ここにー?