あの日の夜に・・・
あぁ、
いつの間にか寝てたんだ……
-トントン-
ビクッ
誰!?
私はピアスを着けて耳をすます
藤「優愛。よく寝てたな」
『なんだぁ、俊介か〜』
藤「なんだって何だよ」
『もう、驚かさないでよね』
藤「あぁ、ごめんごめん。ピアス、ハズしてたんだな」
俊介は私が、耳が聞こえない事を知ってるんだ
ちなみに私の過去も知ってる。
『私、最近視力落ちてきてる気がするんだよね
どうしよう、眼まで見えなくなったら』
藤「大丈夫だ。そんな事ないよ」
俊介の腕が伸びてきて私の眼の下を拭う
『え?
私、泣いてる?』
藤「優愛、お前は全部自分に溜め込む癖がある
でも、そうしたら優愛が壊れるよ。俺を頼ってくれ
優愛が壊れるのを見たくない」
『俊介、泣いてる?』
私は俊介の涙を拭う。
俊介を泣かせちゃった…………
『ごめんなさい』
藤「なんで優愛が謝る…」
『だって、俊ちゃんが泣いてるから』
私がそう言うと、俊ちゃんは
自分の涙を拭った
藤「俺は泣いてなんかない。
俺じゃなくて優愛の方が泣いてる」
だって……………
お母さんとお父さんに会いたいんだもん