命の灯が消える、その時まで
更衣室でジャージに着替えてグラウンドに上がると、もうすでにキャッチボールのペアが決まっていた。
たまたま奇数人だったみたいで、見事に私はあまりものになってしまった。
「お、濱時、はやくどっかのペアに入れてもらえー」
「…はい」
そんなこと言われたって、人と大した交流してないんだからどこにも入れない。
1年から2年に上がる時にクラス替えがあったし、新しいクラスになってまだ2ヶ月くらい。
そんな短期間じゃあ、私はクラスに馴染むところか、誰とも雑談すらしたことがない。
困ってグラウンドの端っこで突っ立ってると、わりと速めのボールが飛んできた。
「え、嘘…」