命の灯が消える、その時まで
パチリ、と目を開けると、眩しいほどの光が降り注いでいた。
ここは、どこ?
病室…ではないと思う。
だって、今私が横になっているところはベッドじゃないから。
もっとこう…硬いところ。
そろーっと上半身を起こす。
広がっていたのは、何もない、ほんとに何もない、無の空間だった。
立っているところが、地面なのか、空なのか。
それとも壁なのか。
それすらも分からない、本当に何もないところ。
見渡す限り景色に色はなくて、この空間がどこまで続いてるのかも分からない。
いや、そもそもこの空間は存在しているのかえ確かじゃない。