命の灯が消える、その時まで


『巳影くん、つまらなかった? 』

『あー、俺あんまりこういうの好きじゃなくてさ。洋画とかよく見るんだけどな』


ほら、やっぱり。

そうだと思ったんだ。


『私、あんまり洋画見る機会ないから、そういうの見れる巳影くんって大人だなって思うよ』

『なんだよ、それ』


巳影くんは苦笑して、私の頭をぽんぽんと撫でた。


『今日の格好、可愛い』



たったその一言だけで、顔に熱が集中する。


『ふっ、ゆでだこみてぇ』

『なっ! 』


からかうように笑う巳影くんから顔を背ける。


うぅー、こんな赤くなったの、巳影くんのせいなのにー!


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