命の灯が消える、その時まで


「じゃー奏行こうぜ!」

「あ、おう」


まだ不思議そうな顔をしている村澤くんを引っ張って連れて行く真夕。

その姿を見ながら、ある風景が私の頭に流れ込んできた。


それは風景というにはあまりにも抽象的で。


ぼんやりとしか見えないものだったけど、私はすぐに何かわかった。


「…! 2人とも行っちゃダメ…っ!」


あれは、私が書いた物語の風景だ。


そして萌音が言ったことが本当なら…。



この後きっと、真夕は倒れてしまう。


< 173 / 239 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop