命の灯が消える、その時まで


『録音、しなくちゃ…』


這ってピアノのもとに向かい、なんとか椅子に座る。



ゆっくり鍵盤を押すと、心なしかピアノの音も苦しそうだった。


それを精一杯押し殺して、何度か作った曲を録音する。


『そろそろ、いいかな…』


これだけ撮れば1個くらいいいのがあるだろう。

私は辛い体に鞭打って、出口を目指した。


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