命の灯が消える、その時まで
とりあえず今のところ真夕は倒れていない。
そのことにもホッとした。
「濱時もこんなんだし、今日は病院帰るかー」
「あ、ごめんね…」
「だからいいって。ほんとは今すぐ帰りたいんだけど、ちょっと待っててな」
よく分からないけど、私はとりあえず頷いておいた。
どこからともなく、自転車のブレーキの音が聞こえた。
「おい幻冬」
自転車を持ったヤンキー風の人がいるなぁと思ったら、その人はなぜか藤塚くんの名前を呼んだ。
まさか何かのインネンでもあるのかと、内心ヒヤヒヤ。
「おー雅斗!」
だけど、藤塚くんもその人の名前を親しげに呼んでいて。
一体この2人はどんな関係なのか、少し怖くなった。
実は藤塚くんもヤンキーだったりして…。