命の灯が消える、その時まで
初めて見た巳影くんの滑る姿は、とても凛々しかった。
まだ軽く滑っているだけなのに、見ている者を圧倒する『なにか』が彼にはある。
カリスマ性というか、何というか。
氷の上なのに、まるで陸上にいるかのように自然に動く巳影くん。
運動音痴な私じゃあ、ああはいかない。
やっぱり巳影くんはすごいなって思った。
あんな風に滑る様子からじゃ、彼が病気だなんて分からないもの。
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