命の灯が消える、その時まで
*・*・*
「いやいやいやいや、無理だから!」
「俺にとっちゃ、お前を歩かせる方が無理だ!」
「でもっ!」
「でももクソもあるか! 早く乗れ!」
それでもまだグズグズ粘る私の手を強引に引き、藤塚くんは私を荷台に乗っけた。
「いいか、危ないからしっかり摑まれよ」
「うぅ…。はーい」
サドルに座った藤塚くんの服をちょっと掴むと、「舐めてんのか」と睨まれた。
「そんなんじゃ危ないに決まってるだろ!?」
「だけど…! 緊張、するんだもん…」
私がそう言うと、藤塚くんは呆れたようにため息をついた。