命の灯が消える、その時まで
諦めたようにため息をついて、私は白状した。
「すいません、嘘です。だんだんお腹が痛くなる感覚が短くなっていっていて、今では常に若干痛いです」
俯いた私を、高瀬さんはそっと抱きしめた。
「怖かったよね、ごめんね…」
「うぅ…」
いいえ、そんなことないです。
そう言おうと思って開いた口から漏れたのは、嗚咽だった。
「検査の結果がね、どんどん悪くなっているの。お母さんには伝えていたんだけど、実織ちゃんには伝えてなかったの。知ったら怖いと思って」
そこで区切った高瀬さんの声も、揺れていた。